1.Linuxのユーザ作成方法
Linuxでユーザーを作成するにはコマンドラインを使います。なお、ユーザー作成にはルート権限が必要になりますのでルートへスイッチして作成。
①新規ユーザ作成(useradd)
新しいユーザーを作成するにはuseraddコマンドを利用します。例では、test001というユーザを新規に作成しています。cutコマンドでログインユーザのパスワードが格納されている/etc/passwdの1カラム目を確認することで、作成できたことがわかります。
root@raspberrypi:~# useradd test001 root@raspberrypi:~# cut -d: -f1 /etc/passwd | grep test001 test001
②パスワードの設定(passwd)
作成をユーザーにpasswdコマンドを利用してパスワードを設定します。
root@raspberrypi:~# passwd test001 新しい UNIX パスワードを入力してください:新規パスワード 新しい UNIX パスワードを再入力してください:新規パスワード passwd: パスワードは正しく更新されました root@raspberrypi:~#
③ユーザ情報確認(/etc/passwd)
/etc/passwdはユーザーのアカウント情報を格納するためのテキストファイルですので、ユーザー情報については、①同様にcatコマンドで確認することができます。xの部分が新たに追加されたパスワード部分となり秘匿されています。
root@raspberrypi:/# cat /etc/passwd | grep test001 test001:x:1003:1003:::
コロンで区切られた各箇所の意味は以下の通りです。
場所 | 内容 |
---|---|
1カラム目 | ユーザーアカウントのユーザー名。一意でログイン時に使用されます。 |
2カラム目 | パスワード。実際のパスワード情報は/etc/shadowに格納されます。 |
3カラム目 | ユーザーID(UID) ユーザーの一意の識別子で通常は数字で表されます。 |
4カラム目 | グループID(GID) ユーザーが所属するプライマリグループの識別子です。 |
5カラム目 | ユーザ情報(User Information): ユーザーに関する追加情報(フルネームなど) |
6カラム目 | ユーザーのホームディレクトリのパスです。 |
7カラム目 | ログイン時の使用シェルのパス。一般的なログインシェルは /bin/bash です。 |
④ユーザ情報ホームディレクトリ変更(usermod -d)
新規ユーザを作成しパスワードを設定後、初回ログイン時のホームディレクトリを設定します。
root@raspberrypi:/# usermod -d /home/test001 test001 root@raspberrypi:/home $ cat /etc/passwd | grep test001 test001:x:1003:1003::/home/test001:
⑤ユーザーアカウントのログインシェルを変更変更(usermod -d)
新たに作成をしたユーザのホームディレクトリの作成と初回ログイン時の場所を指定します。本環境では/bin/bashをログインシェルとして指定しておりますが、指定するログインシェルは自由に変更することができます。
root@raspberrypi:/# usermod -s /bin/bash test001 test001:x:1003:1003::: root@raspberrypi:/home $ cat /etc/passwd | grep test001 test001:x:1011:1011::/home/test001:/bin/bash
⑤ユーザーアカウントにルート権限を付与(usermod -aG)
通常、必要なコマンドに対する権限を制限したり、sudo権限を付与することが一般的ですが、ユーザ自体にルート権限を付与する場合には、以下のコマンドを発行し、sudoグループ所属させることで、root権限を付与することができます。
root@raspberrypi:/# usermod -aG sudo test001 test001@raspberrypi:/home$ cat /etc/passwd | grep test001 test001@raspberrypi:/home$ grep '^sudo:' /etc/group sudo:x:pi,test001
以上でユーザ作成は完了です。これだけ覚えておけば困ることは無いと思います。